FabLab SENDAI – FLATには、Tシャツなどの布製グッズづくりに使用できる様々なマシンがありますが、どれを選べばいいか迷ってしまうという方も多いのではないでしょうか?
そこで、それぞれにどんな特徴があり、どんなものが作れるのかを全8回に分けて詳しくご紹介します!

オリジナルTシャツを作りたい!シリーズ
①DTFプリンター:基本情報編制作手順編
②カッティングマシン:基本情報編(このページです。)/制作手順編
③デジタルミシン:基本情報編制作手順編
④UVプリンター:基本情報編制作手順編


今回は「カッティングマシン(カッティングプロッタ)」を使った制作の基本情報をご紹介。
カッティングマシンは、パソコンからデータを送信すると、マシンに取り付けられた小さなカッターの刃で薄いシート状の素材を切り抜いてくれるマシンです。シール台紙や様々な紙、フィルムなどを切ることができます。ここでは、熱で接着できるアイロンシートをカッティングマシンで切り抜き、ヒートプレスマシンで接着するという方法をご紹介します。

[おすすめポイント]
・1枚から手軽に制作できます。
・DTFプリンター用のシートに比べて、アイロンシートは安価です。(ここではカッティングマシンを使用していますが、もちろん普通のカッターやはさみでも切り抜くことができます。)
・アイロンシートには、艶消しカラーだけでなく、蛍光色やメタリック、蓄光など、様々な見た目のものがあります。
・ヒートプレスマシンだけでなく、家庭用のアイロンでも接着が可能です。
・アイロンシートは透けない素材のため、濃い色のTシャツにも図柄を色鮮やかに表現可能です。
・使用するアイロンシートによって、綿やポリエステル 、ナイロンなど、幅広い素材にプリント可能です。
・洗濯も可能です。(アイロンシートの接着面を裏返しにし、洗濯ネットに入れて洗濯するとより長持ちします。)

[注意ポイント]
・カッティングマシンの性能によっては、非常に細かかったり、角の鋭い図柄はうまく切り抜けない可能性があります。
・細かいデザインや角の鋭いデザインは、素材から剥がれやすい場合があります。
・アイロンシートは基本的に単色のため、複数色使用したい場合はそれに合わせてアイロンシートやカットデータを用意する必要があります。
・熱を与えながら圧力をかけて接着するため、基本的に熱に強く平らな面にのみ印刷可能です。熱に弱い素材や、凹凸の大きい素材や箇所には印刷できません。
・シートの接着後に乾燥機やアイロンを使用すると、熱によってシートが剥がれる可能性があります。絶対に使用しないでください。
・使用するアイロンシートによって、重ね貼りの可不可や洗濯堅牢度(洗濯への耐え具合)、伸縮性が異なります。

[加工可能サイズ]
・最大 幅375mm × 縦50m(シール台紙やアイロンシートなど、台紙までカットしきらない素材の場合)

[制作手順](詳しい手順は、カッティングマシン 制作手順編をご参照ください。)
(1) パソコンで、アイロンシート切り抜き用のデータを作成する。
(2) アイロンシートを、カッティングマシン専用のカット台紙に貼り付け、マシンにセットする
(3) パソコンからマシンへデータを送信し、アイロンシートをカットする。
(4) アイロンシートの不要な部分を剥がして取り除く。
(5) 素材の上にアイロンシートを載せ、ヒートプレス(熱を与えながら圧をかける)して接着する。
(6) 素材が冷めたら透明フィルムを剥がし、図柄と素材を再度ヒートプレスしたら完成。

[所要時間の目安]
・アイロンシートのカット:10分(設定時間含む)
・アイロンシートのカス取り:10分
・素材への熱接着:10分(冷却時間含む)
〈合計:30分程度〉

[費用](FabLab SENDAI – FLATで制作した場合)
・カッティングマシン利用料1時間500円(アイロンシートはご自身でご用意ください。)

[Tシャツの材質]
綿100%/黒

[参考ページ]
FabLab SENDAI – FLATでの使用例:https://www.flickr.com/photos/flat-sendai/albums/72157649775089828
カッティングマシン「Silhouette CAMEO」使用方法:https://fablabsendai.github.io/how-to-use-cutting-plotter-CAMEO/
カッティングマシン「CRAFTROBO」使用方法:https://fablabsendai.github.io/how-to-use-cutting-plotter-CRAFTROBO/