どうも、スタッフの大網です.
昨年末から参加していたイベント、”FUJIMOCK FES 2015”の最終発表会が先月末に開催され、
FabLab SENDAIからも富士山の麓から切り出してきた檜を使った作品を発表しました。
FUJIMOCK FESとは?前回までの経緯はコチラの記事から↓
FUJIMOCK FES 体験記
いろんな形に切りだされた檜を前に、これから何を作ろうかと考えていた今年のはじめ、
実は、木こりさん達がチェンソーをふるって角材を丸太から作る時に出る端材で遊んでいた時に、
1つアイデアが生まれていました。
”これ、スケボーにできるんじゃないか?”
”乗りやすい….!”
この時が去年の秋で、それから今年の初めまで乾燥させ、大阪と仙台を巡りながら2.3月に加工を行うという6ヶ月の長期戦でしたが、ファブラボ北加賀屋の協力の下、なんとか形にすることが出来ました!
以下、ヒノキと僕の戦いの記録です。
スケボーの材料になったのは、ヒノキの丸太の皮の着いた外側の部分。角材を作るときにどうしても出てしまうトコロです。
ただ、このまま使うと、壊れてしまうのではないかと心配だったので強化することにしました。
まずは、その下ごしらえ。
大阪に板を持って行き、板を北加賀屋の大型CNCマシン”ウッドペッカー”で削っていきます。
表面に蜂の巣状の溝を付けました。
無垢の木は設定が難しく、バリがたくさん出てしまいました。
が、ひとまず北加賀屋での作業は無事終了。これを仙台に持って帰ります。(それと同時にこんなこともしてました)
次の工程に移る前に、板のバリを取り除きます。ルーターでおおまかにバリを削ってから、あとはひたすらヤスリがけ。
冬の終わりの日差しの中、日がな一日ヤスリがけをしていると自分が浮世離れしていく感覚に襲われます。
さぁ、ついに板強化作業の重要なところにさしかかりました。
紐に樹脂を染み込ませて、
板の溝に叩き込んでいきます。
(余計なところに樹脂がつかないように、板に青いマスキングテープを貼って保護してあります。)
樹脂が乾くまで、一晩寝かせて、
完成!
さて実際に滑れるか試してみました↓
Log Skate Teaser <撮影:スタッフ益田、 編集:スタッフ大網>
あと今まで、このスケートボードを作るプロジェクトの事を”LOG SKATE”とよんでいたのですが、
先日、4restってどうですか?”とプロジェクト名を提案してくださったユーザさんがいました。
forest = “森”
for rest = “余りの為の”
意味も合ってるし、めっちゃいいじゃないですか!
とプロジェクト名を早速変更、これからは”4REST SK8”という名前で進めていきたいと思います。
作ってみて分かった今のところの課題は、
•1本作るのに結構な手順があるため、製作時間が長い。
•移動用、散歩用としては十分だが、トリックを決めるには重すぎる。
設計を変えることで、頑丈さはそのままに、より早く、軽く作れるボードの開発が次の目標です。
完成したこのスケートボードは、もちろんFLATに展示してあるので、
興味のある方、”俺/私も作ってみたい!”という方はぜひ足を運んでみてください。
あと、もっと細かな作り方を知りたい方は、Fabbleに最初からまとめてあるので見てみてください↓
4rest sk8 Fabble page
ではでは!
<使用機材>
•大型CNCルーター”Woodpecker AP1212Y“(ファブラボ北加賀屋)
ー板の面取り、ハニカム溝の加工
•レーザーカッタ”Trotec Speedy100”
ーハニカムに合わせたマスキングテープの切断