Advent Calendar(アドベントカレンダー)は、クリスマスまでの日数を数えるために使用されるカレンダーです。
FabLab SENDAI – FLATではこれに倣って、クリスマスシーズンになると色んな方法で毎日1つ数字を作ってきました。
2019年の作品はこちら)(2020年の作品はこちら

2021年は、FLATだけでなく日替わりで色んな方に参加いただき、25日までカウントアップしていきます!
素材も方法も自由な異種格闘戦で、作られる作品の幅もグッと広がった今年のアドベントカレンダー。
さてどんな数字が出てくるのでしょうか?


2021年の10日目はこちら ↓

“10” by Solidknit

心と心をknit! knit!
Solidknit(ソリッドニット)の廣瀬・ダンシングオールナイト・悠一です。
ダンシング、クリスマスって好き!
幸せそうな人を見ると、こっちまでウキウキした幸せな気持ちになるね。

[材料]
・径3 mmのゴムひも
 (川村製紐工業 金天馬ウーリーゴムM もしくは 金天馬ウーリーエスニック)

[技術]
・ソリッド編み


作り方

STEP 1 : ソリッド編みを理解する

ソリッド編みとは、ダンシングが考えた3次元版の編み物です!
3Dプリンタのしくみと同じで、編み地を積層させることで中身の詰まった立体をつくることができます。
ご興味持ってくださった方は去年FabLab SENDAIで行なったトークイベントの動画や、
ダンシングのYouTubeチャンネルをチェックしてね。


STEP 2 : 編み図(設計図)を描く

今回はシンプルな押し出し形状(2次元形状をまっすぐ押し出した立体)にすることにしたので、正面図(ZX平面)だけあればOK。
奥行きは4段(4行。編み物の世界ではふつう段と呼ぶ)に決定。
押し出し形状じゃなくてもっと複雑なかたちだと、こんなかんじ↓で各層の断面図(XY平面)が必要になります。
まさしく3Dプリンティングの「スライス」と同じです。


STEP 3 : 土台の1層目を編む

1層目は単純な棒針のメリヤス編みです。とっても簡単ですね☆
ソリッド編みの場合、一般的にメリヤス編みの「裏地」と呼ばれる側が表になります。
この上に層を重ねていきます。


STEP 4 : 土台の2層目以降を編む

2層目からがいよいよソリッド編みです。
ベラ針を使って、いま編んできた編み目にまた糸を通してあらたな編み目をつくります。
これが2層目の1段目になります(下図の1)。
このあらたな編み目(黄)と下の層の編み目(赤)を、ベラ針を使って2つ一緒に編みます(下図の2)。
するとまたあらたな編み目(緑)ができます。これが2層目2段目です。
これをくりかえすと、層の上に層を重ねるという状態をつくれます。

ちょっと何言ってるかわかんないという方、気にしないでください。
とにかく編み地の上に編み地を重ねて積層させているということです。


最初は全体がくるんとしてしまいますが、何層か編むとしっかりしてきますよ!


土台完成!
最後の段はほつれないように伏せどめするなり、糸を通しておくなりします。


STEP 5 : 「1」を編む

別の色の糸を使ってソリッド編みしていきます。
どの層まで編んだかわからなくならないように、編み図にチェックをつけながら編んでいきましょう。


「1」にはでっぱり(「1」の書きはじめのところ)があります。
最初からしばらくは1段2目ですが、途中の層で1段3目になり、
そのあとまた1段2目、最後は1段1目になります(前述の編み図参照)。
(目数 = X軸長さ = 幅、段数 = Y軸長さ = 奥行き、層数 = Z軸長さ = 高さ です。↓)

この目数の変化には、通常の編み物でも使われる「増し目・減らし目」という技法を使います。
増し目は、宙に浮いたところであらたに編み目をつくるかんじです。↓

(ソリッド編みの場合はちょっと違う方法なのですが「こんなかんじ」ということでご理解ください。
基本、編み目を増やせればなんでもいいんです!)

(わかる方向け:ソリッド編みの増し目は、かぎ針の鎖編みの作り目にするのがおすすめです。)


減らし目の場合は、減らしたい分だけ一緒に編んだり、伏せどめをして減らしたりします。↓

「1」完成です。


STEP 6 : 「0」を編む

「1」のときと同じように編んでいきます。


「0」は途中でふたまたに分岐します。
編み物は基本的に1本で編みすすめていくので、どちらかにしか行けません。
先に左側を編んでおいて待っておき、別の糸(色は同じ)で右側を編んでいきます。
3Dプリンタだったら「フィラメントの吐出を停めてヘッドを移動」ができますが、
ソリッド編みはそれができないので、左右どちらかにしか行けないのです。↓

左右両側とも編めました。


右側で使った糸とはここでさようならです。
最後の編み目からちょっと離れたところで糸を切り、
ほつれないように糸端をどこかの編み目に通します(糸始末)。


左側で使っていた糸で、左右をつなぐように編んでいきます。


だんだん「0」になってきました…!


完成!
もうすぐクリスマス。大切な人を思い浮かべながらソリッド編み、いかがですか?


ちょっと、映画始まるときの20th CENTURY〜のアレみたいになった。


作者紹介

廣瀬・ダンシングオールナイト・悠一

メカエンジニア。
ソリッド編みを自動化する「ソリッド編み機」をつくっています。
「椅子をほどいて靴に編みなおす」(= 物体のアップデート)を可能にしたい。
Solidknitという名前で活動ちう!

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