昨年末から今年はじめにかけて行われた『SONIC DE CODE(ソニック デ コード)』(以下、SDC)。コーディングで音楽と映像を作り出す方法を学び、成果発表として最後にはライブまで行うロングワークショップのレポートしていきます。
※ そもそもSDCのことがわからない方は、概要を説明したページがありますのでそちらをご覧ください。(ページリンク)
では、2ヶ月半、全5回で基礎から応用+ライヴまでを駆け抜けるといったスケジュールの様子を見ていきましょう!
CODING : プログラム
今回集まってメンバーは、小学5年生、大学生、主婦、高校教師そしてエンジニアなどなど分野も年齢も様々!
まずは、音楽をつくるサウンドチームと映像をつくるヴィジュアルチームに別れ、それぞれが制作に使うソフトウェアとプログラミングの基礎について1ヶ月間学んでいきます。
サウンドチームが使うのはSonicPi(ソニック•パイ)というプログラミングで音楽を作ることのできるソフトウェアで、ライブコーディング(リアルタイムにコードを書き換えて、音楽を演奏するパフォーマンスのこと)でよく使われているものの1つです。
一方ヴィジュアルチームは、TouchDesigner(タッチデザイナー)という3D/2D画像にエフェクトをかけたり、合成するなどが簡単にできるソフトを使っていきます。画面上で色んな機能を持った部品同士を線で繋いでいきながら、制作を行うという直感的な操作で映像を作っていきます。
今回使ったソフトウェアはどちらも無料(TouchDesignerは有料版があり、無料版では使えない機能も存在する)で使えるので、気になった方は是非是非PCにインストールして体験してみて下さい。
TEAM BUILDING : チーム結成
基礎練習を終えた16人のメンバー全員が一同に介し、ヴィジュアル1人とサウンド1人で二人組のチームを作ります。まずは、基礎練習中に作ってもらった課題作品を見せ合い、メンバーそれぞれの持ち味を互いに共有しました。さすがにこの人数だと熱気というか工房何の密度がすごい!
各々のスタイルが見えたところで、相性が良さそうなメンバー同士でチームを組みます。出来上がったチームは合計で8組なかなか見ごたえのあるライヴになりそうです!ここからはヴィジュアル、サウンドという垣根を超えてそれぞれのチーム毎での制作に入ります。
ヴィジュアル、サウンド今まで別々に学んでいたので互いのソフトウェアを見るのは初めて。それぞれができる事•やりたい事を話し合いつつ、パフォーマンスを考えていきました。
MAKE!MAKE!MAKE! : 制作
さてライヴまであと3週間ほど、制作も段々と盛り上がってまいりました!
各チームそれぞれ実験を繰り返しながら、作品を作り上げている真っ只中、
こちらのチームでは音楽に反応して映像が変化するか実験をしています。
また別のチームでは、PCにキーボードを接続してプログラムと鍵盤の二刀流で演奏しようとしている方もいました!
TouchDesigner、そしてSonicPiどちらも応用がきくソフトなので、他のデバイス•ソフトと組み合わせたり、
自分で新しい機能を追加できたりと、使い方がチームごとに全く異なっていました。
これが、よりパフォーマンスの持ち味になると良いですね。
全チーム最後まで作品作りの手を抜かず、
レクチャー外の時間も工房に来て、作業する熱中っぷりで本番前の工房は毎日音楽や映像の用語が飛び交っていて
見ているこっちも、参加者側で入りたいなぁと思うぐらいの勢いを感じました。
THE TIME HAS COME : ライヴ
いよいよ本番当日!開場前、準備が着々と進められていきます。
ささやかながら会場装飾も行いました。
ごりごりのクラブというよりは、お祭り感を出したかったので花輪を随所に設置し、
来場者全員に光るうちわを配布!
さぁ、いよいよ開場です!
ここまできたら、やってきた事に自信を持って、思いっきり楽しみましょう!
全パフォーマンスを乗せるとものすごい長くなってしまうので、
ここではダイジェスト版ということで、いくつかの場面を動画として載せていきます!
練習でもそうでしたが、本番も全チームやることが全く異なっていて面白かったですねー
単純な形なんだけど、アニメーションと配置で魅せたり
(ちなみに、攻め攻めの音を作っているのは最年少参加者の小学5年生です)
video by Yoshito Yasuda
カラフルなんだけどポップというよりかむしろクールにまとめたり
video by Ryuhei Muto
音楽のプログラミングコードにエフェクトをかけて、それをパフォーマンスにしたり
video by Shuji Akagi
本当に、2ヶ月前までこのソフト使ってなかったとは思えないほどの振れ幅の大きさにビックリですよ!
ライヴ中は、ただ他の作品を見るだけじゃなく、自分でも作っている分、他の人の作品がだいたいどうやって動いているのか分かるため、『ここ凝ってるなー』とか『その手があったか!』などなどより深く理解する事ができたようです。
プログラミングをただ学ぶだけではなく、楽しむための道具として使うとこまで体験してもらえたようで何よりでした!
さて、SDCですがコレで終わりではなく、またチャンスを伺いつつ続けていこうと思います。
こんなにも多種多様な人々の間でプログラミング用語、音楽用語が同時に飛び交う光景ってなかなか珍しいし、大切にしていきたいので!
次回ワークショップの開催も決まり次第告知しますので、本ブログまたはFacebookページをチェックしてみてくださいね。
それでは、また次回!