こんにちは、スタッフ小野寺です!
7月24日(日)に『MDFの型でつくる錫(すず)の箸置きワークショップ』を開催しました!

 

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ワークショップには、金属鋳造に興味のある方やレーザーカッターを使ってみたい方など、午前午後の部合わせて8名の方にご参加いただきました。

 

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今回は、あらかじめご用意していた4種類のフレームの中から1種類お選びいただき、手書きで図柄をデザイン。それをスキャンしてベクターデータに変換し、MDFをレーザーカットして型を作りました。

 

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型が完成したら、いよいよ鋳造!錫は金属の中でも非常に融点が低いため、家庭用のコンロで簡単に溶かすことができます。塊だった錫がみるみるうちに溶けていく様子は、何度見ても面白いものです。

 

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錫が完全に液状化したら、先ほど作った型に慎重に流し込み、冷めるまで待ちます。完全に硬化する前に動かしてしまうと、表面に凸凹ができてしまうことがあるので、早まる気持ちを抑えてじっと見守ることが成功の秘訣。

 

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ただ、どんなに安静にしておいても凸凹はできてしまうもの。そんなときには温度の高い半田ごてで表面を溶かすという荒技も。

 


ある程度冷めたら型のクリップを外します。
するとどうでしょう!こんなにもはっきりと形が現れました!

 

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型から外したらあとはひたすら仕上げ作業。ニッパーでバリをとり、細かな凸凹やヤニをスチールウールとやすりで落とし、歯磨き粉で表面を磨きます。

 

そして、完成したものがこちらです!

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約1.5mmほどの細い線も綺麗にでています。

 

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どれも素敵な作品ばかりです!

 

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また、今回はある参加者さんより「実験をしてみたくて…」ということでオリジナルの型もお持ち込みいただきました。3Dプリンタで原型を出力し、それを耐熱石膏で型取りをして型にするとのこと。私たちにとっても初めての試みだったので、どうなるかやや不安ではあったのですが、見事鋳造に成功!型をホットプレートで加熱しながら錫を流し込むと、より綺麗に仕上がることも分かりました。

 

日本各地にメイカースペースと呼ばれる工作室が増えてはいるものの、レーザーカッターで素材をカットしただけ、3Dプリンタで造形物を出力しただけ、というものづくりからなかなか抜け出せていないというのが現状です。もちろん、マシンに触れるための入門としてそういったプログラムが用意されていることは良いと思うのですが、それだけだとなかなかその先のものづくりに進みにくいのではないかなと思います。
レーザーカッターや3Dプリンタはあくまで道具でしかありません。FabLab SENDAI – FLATでは、マシンの使い方だけではなく、それをどのように活用できるのかについてもみなさんと一緒に考え、学び合う機会を設けていきたいと考えています!

参加者みなさま、ありがとうございました!