Introduction
自己紹介

東北芸術工科大学デザイン工学部プロダクトデザイン学科2年の遠藤祥です。好きなものはガンダム。得意なことは作ること、組み立てること。大学の実習で制作するものの多くはなぜは複雑な機構になってしまいます。このこのたび、FabLabSENDAI-FLATさんにインターンシップでお世話になり、オリロボ・リアライズ・プロジェクト(略してORP)を進めてきました。

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Related Works
なぜFabLab SENDAIのインターンに行くことになったか

以前からFabLabという施設の存在を知っていたのですが利用したことはありませんでした。6月の下旬に大学講師の方から、仙台で「定例犀」という3Dモデリングソフト「Rhinoceros」のユーザーのイベントがあるとお聞きし(※1)、参加することを決めました。そこがFabLabSENDAI-FLATさんでした。そこで、大学の課題で制作した、ガンダムシリーズに登場するMS「シナンジュ(※2)」をRhinocerosでモデリングしたものをスタッフの大網さんや益田さんに見ていただいたところ(写真)、インターンのお誘いをいただきました。その際にORPの構想を思いつき、後日、正式にインターンシップ参加を決定しました。



Methodology
FabLabで作ったもの

オリロボ・リアライズ・プロジェクト(PRP)とは
FabLabSENDAI-FLATへのインターンシップ条件として、「なにか制作してそれをレポートとして残す」というものがありました。自分はFabLabの恵まれた加工機器、とくに3Dプリンターを使いながら、自分の得意なことを掛け合わせたことはできないだろうかと考えた結果、ORPをインターンシップ中に進めようと考えました。そのORPですが、オリジナルのロボット(オリロボ)を3Dモデリングでデザイン・設計し、市販の関節パーツ(※3)でつなぎ、フル可動のオリジナルロボットフィギュアをつくろう、というもの。この計画は何段階かに分けて進め、最終的にイベントを開催することを目標に設定しました。

第一段階 フォーマット作り

まずは実際にフィギュアとして成立させるための基準を作っていきました。具体的に言うと、市販のパーツにぴったりとはまるようにロボットの形状を工夫していきました。データ上ではぴったりでも、実際に3Dプリントしたものは0.2mm膨張したいることが判明し、それを踏まえた形状を決めていきました。

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第二段階 オリジナルの形状出力

フォーマットが確立したら、次は完全にデザインされたロボットを出力します。このデザインには自分の友人に協力してもらい、とてもカッコイイロボットがデザインされました。
しかし、複雑な形状になってしまい、3Dプリンタでうまく出力されないといった事態が発生しました。大まかなデザインは変えないようにしながら、うまく出力できるように形状を修正し、無事にオリジナルのロボットが完成しました。

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第三段階 イベントに向けて

このプロジェクトは最終目標をイベントの開催として、参加者一人ひとりにオリロボを作ってもらうことを目指していました。しかし、ロボットの全身を出力するには時間がかかりすぎるので、ロボットの一部だけを出力することにしました。それ以外の部位はあらかじめ3Dプリントしておき、参加者に配布する形としました。そのほかにも、ホームページでの告知やイベントのコンテンツ設定など、開催に欠かせない要素が多くあったので、スタッフの方々の助言や助力を得て、準備を進めました。

最終段階 イベントの開催

イベント当日。この日は自分のインターン最終日でもありました。イベント自体には2名の方が参加していただけました。一人は大学の後輩で、もう一方はTwitter上で交流のある方。
お二人ともモノづくりを学んでいることもあって、3Dモデリング作業や実際の組み立て作業がとても手際よく、こちらも円滑に運営することができました。お二方、ありがとうございました。
イベントが終わるころにはそれぞれのオリロボを完成させ、お持ち帰りしていただけました。

Result
インターンを通じて思ったこと

まず技術的なことでは、3Dプリンタに特化したインターンシップ・プロジェクトだったので、やはり3Dプリンタに関する知識や技術をとても多く身に着けることがと思います。以前から、いずれは3Dプリンタに触れようとは思っていたのですがこれほどの密度で3Dプリンタを扱えるとは思っておらず、とても幸運なことだと思います。
そして、交流面。インターンシップと聞くと、企業に対して学生がお世話になることという印象が強く、とても堅苦しい印象がありました。しかし、FabLabSENDAI-FLATへのインターンシップはそんなことはなく、多くの人との交流を持つ貴重な体験となりました。期間中に開催されたイベントやワークショップ、一般ユーザーさんのお話しなどはどれも新鮮に感じ、自分の視野を広げることができました。
また、社会的なマナーなども学ぶことができたと思います。自分は礼儀などがまだまだ身についてないので、スタッフの方やユーザーさんにご迷惑を少なからずかけてしまい、とても申し訳なかったのですが、それを教訓に努力していきたいと思います。

Summary
まとめ

このインターンシップで自分が得られたことは、はかり知れません。あと1年と少し就活となりますが、これを戦い抜く強力な武器となると思います。それだけではなく、プロダクトデザインを学ぶ学生としても重要なことを多く学べたと思います。モノづくりの多様性の片鱗を感じることができたました。お世話になったFabLabSENDAI-FLATの小野寺さん、益田さん、大網さんや、交流を持ってくださった利用者の方々に改めて御礼を申し上げます。ありがとうございました。

Appendix
付録

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※1
FabLab SENDAIにて定期的に行われている、3DモデリングソフトRhinocerosユーザーのためのイベント。
ソフトウェアの使い方をネットや書籍などで学ぶのも大切だが、直接ユーザ同士が集まることでピンポイントで知りたい質問を聞けたり、多分野で全く異なる使い方をしている人達と会うことができるのではないかという事で始まり、今回は第2回目の開催となった。毎回、建築、プロダクト、ロボティクス、グラフィックと多種多様な背景を持つ参加者が集まり、Rhinoについての情報交換を活発に行なっている。(FabLabSENDAI-FLAT イベントレポートより抜粋 →http://fablabsendai-flat.com/teireisai2_report/)

※2
「機動戦士ガンダムUC」に登場するモビルスーツ。主人公の前に幾度となく立ちはだかる、深紅の機体。もともとは連邦軍の開発した試作モビルスーツだったが、「ネオジオン」により強奪され、大改修を加えられ、現在の姿となる。
自分がモデリングの際に参考にしたガンプラ(ガンダムのプラモデル)はバンダイホビー事業部発売の「MGシナンジュ ver.Ka」。これはシナンジュをデザインしたカトキハジメ氏監修のガンプラのブランドであり、圧倒的完成度、密度あるディテールを誇る。

※3
バンダイホビー事業部発売の「HGBCボールデンアームアームズ」のなかの関節パーツを使用した。本来はガンプラ(ガンダムのプラモデル)を改造・カスタマイズするためのキット。
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Staff comment
スタッフからひとこと

icon益田100x100 漆塗りやワークショップのお手伝いも積極的にしてくれてありがとうございます!

icon大網100x100 また一段とできるようになったな。

icon小野寺100x100 たくさんの人と関わり、話をしながら行なうものづくりの楽しさを実感してもらえたでしょうか?
    これからもまっすぐに頑張ってくださいね。