スタッフ大網です。旅も終盤に入り、いよいよラボ行脚も関東圏に突入します。
今回、訪れたのは茨城県はつくば学園都市の中にあるFPGA-CAFE/FabLab Tsukuba。日本で最初のファブラボの1つであり、
かつカフェとしても営業しているラボです。
毎週日曜日にラボを開放しており、エレクトロニクス分野を中心にものづくりが楽しめる場として開かれています。
工房の前には無骨な傘立てが、
中に一歩入ると、そこはかとなく漂う秘密基地感。
工作マシンはもちろんの事、工房に出入りしている人々の好きなものが所狭しと置かれています。
上を見上げると木を複雑な形に加工したランプが、
木材に作品作りに工房を利用されている”造形集団D•O”という方々の作品で、
サンドブラストという処理を施すと硬い木目の部分が残ってこういった形になるそうです。やりたい!
Fablab Tsukubaは国内のファブラボの中でも特に電子工作に強いラボです。
電子基板を作り出すための基板加工機を見せてもらいました。
標準的なファブラボの設備よりも細かい回路を作り出すことができます。
マシンにはマネージャーさん独自のパーツが追加されていて、より使いやすくなっていました。
細かい回路を作り出すことで、より基板を小型化できる上に使えるパーツの種類も増えます。
その他にも鉄を切削できるフライス盤にモータを付けて、手動ではなくパソコンから加工を制御できるよう
改造しようとしているそうです。
だれでも簡単に扱えるマイコン、Arduinoをベースに制御ハードを作り、
ただ使うだけではなく、みんなが自分で改良していけるようにオープンソースにする予定とのこと。
↓が改造予定のフライス盤。
冒頭で書いた通り、ここFablab Tsukubaにはカフェが併設されてるので、飲み物が頼めます。
冷えたソフトドリンクだけでなく、温かい飲み物もあります。
オープンしている日曜日にはメイドさんが給仕してくれるらしいです。
飲み物につづいて平然と電子部品が載っているメニュー表↓
日曜日のオープン日以外の曜日はマネージャーさん自身の研究•開発のために工房が使われています。
そこから生まれた基板やキットも工房内にディスプレイされていました。
そして、メインの作業スペースがこちら↓
電子工作のための機材が充実していて、ザ•ラボな雰囲気がとても良かったです。
Fablab Tsukuba内の一角は壁一面が本棚!
トランジスタ技術を始めとするテクニカルな書物はもちろんのこと、その横に世界の不思議を専門に扱う
オカルト系雑誌”ムー”のバックナンバーがずらりと並べられていた感動を僕は忘れない。
工房内のディスプレイでファブラボMCUが動いていました。
これは世界中のファブラボをつなぐテレビ会議システムで、常時複数のファブラボがオンラインになっており
近況を話し合ったり、時にはコレを通してミーティングやワークショップが行われたりします。
(Tsukubaのマネージャーさんと僕が初めて会ったのもMCUを通してでした。)
実現するのが難しいアイデアも可能にするだけの技術力を持ったラボという印象のFablab Tsukuba。
旅から帰ったらまた、手を動かして僕もなにか作ろうと思わされるような工房でした。
次回はいろいろラボ見学もラスト、渋谷編です!