こんにちは、スタッフますだです。
前日に広島で登山した為だいぶへろへろな状態ですが、日本ツアー5日目は朝イチの新幹線で大阪にやってまいりました。
地下鉄四つ橋線に乗り北加賀屋駅で降りて徒歩10分。
北加賀屋公園のすぐそば、元家具工場の跡地につくられた恊働スタジオ「コーポ北加賀屋」の一角にFabLab北加賀屋はあります。
近くには、名村造船所大阪工場跡地を改装してつくられた複合アートスペース「クリエイティブセンター大阪(CCO)」や、みんなで一緒に農園づくりを行うコミュニティファーム「北加賀屋みんなのうえん」などがあり、北加賀屋というまち全体が芸術・文化活動に力を入れていることがよくわかります。
ちなみに、これらの活動は「KCV(北加賀屋クリエイティブ・ビレッジ)」という構想だそうです。
「KCV(北加賀屋クリエイティブ・ビレッジ)構想」は、北加賀屋エリア(大阪市住之江区)を創造性あふれる魅力的なまちに変えていく試みとして、2009年に提唱されました。
あらゆるジャンルのアーティストや、ものづくりに関わるクリエイターなど、創造的な活動を行う人々が北加賀屋に集うような取り組みを進め、国内だけではなく世界に向けて情報発信することで、このエリアの魅力が向上し、「行ってみたい」「住んでみたい」と思われる場所になることを目指しています。
具体的には、大阪港につながる木津川沿いの名村造船所大阪工場跡地を中心に、地下鉄「北加賀屋」駅の北エリアに点在する空き物件や空き地で、アーティストやクリエイターがアトリエやオフィス等を開設・運営し、「芸術・文化が集積する創造拠点」として再生することを目指します。(おおさか創造千島財団HPより引用)
入口にある小さな看板を頼りに倉庫の奥の方へ足を運ぶと、おおきな黒板にファブラボ北加賀屋の文字が…!
ロゴのまわりには今取り組んでいるプロジェクトのイラストが描いてあります。
ガレージスペースには資材や作品を置いておくスペースがあったり、その向かいにはバーカウンターがあったり、入口付近にはワークショップなどをする部屋があります。つくったものを置いておくスペースがたくさんあるのはとても羨ましいです。倉庫なので電気がついていないとちょっと暗いのですが、それも秘密基地感があってすてきですね。
ラボ内部は2箇所に別れています。
まずは、3Dプリンタ、レーザーカッターなど室内で使用するマシンが並んでいる小部屋です。
こちらのマシンは3Dプリンタの材料であるフィラメントを再利用するための装置だそうです。
一度溶かしてから再びかたちを整える際、均一な太さで出力するところが最も難しいとのこと。(3Dプリンタでフィラメントを使用する際均一な太さでないと造形物がきれいに出力されない)
壁にはファブラボ北加賀屋の番頭さんの写真がずらり。
北加賀屋は仙台と違いスタッフが常駐するのではなく、メンバーさんが当番制で番頭さんの役割をしているそうです。
次は、CNC工作機械などが並ぶ半屋外のガレージスペースです。
FLATは外スペースが無い上に室内にはPCや工作機器が並んでいるので作業時の粉塵に気をつけなければならないのですが、これなら汚れを気にせず作品制作に集中出来そうですね!
そして見学中、3Dプリンタでつくる「羽ばたき飛行機」のプロジェクトをしている高橋さんにもお話を伺うことができました。高橋さんは東北のご出身とのことでしたので、ファブラボ仙台でもワークショップができればいいなと思います。おたのしみに!
最後に、持ち込みのデータを用いてカッティングマシンでステッカーをつくらせてもらいました。
ファブラボ北加賀屋にお越しの際はチェックしてみてくださいね。
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ちなみに、新大阪駅でファブラボ北加賀屋共同主宰の津田さんと合流し北加賀屋のまちを案内していただいたのですが、その途中で「みんなのうえん」にお邪魔させていただきました。
入るとすぐ目につくのがこちらのパラボラアンテナ!実はこの中で作物が栽培されていて、自動で水まきもできるとのこと。
Parabolic Farm
アーティスト國府理さんによる空中庭園の作品。「《Parabolic Farm》はパラボラアンテナのように、そらに向けて広げた大きなお皿でいろんなものを受け取ります。まちの真ん中の農園に出現する、少しだけ高いところに浮かんだ地面は、みんなの思いを受け取って育っていく、農園の中のもうひとつの特別な農園です。」(みんなのうえんHPより引用)
農園内にはカフェ(キッチン・サロンスペース)も併設されています。
サロンスペースの隅には農作業用の椅子「みんなカーゴ」が。こちら、中に収納スペースがあるそうです。すてき!つくりたい!
北加賀屋というまちを訪れてみて、共同主宰の津田さんが街で会う人みんなにあいさつをして「今日なにしてるの?」と尋ねていたのが印象的でした。
住んでいる人、訪れる人同士が積極的にコミュニケーションをとっている様子を見て、「KCV(北加賀屋クリエイティブ・ビレッジ)」構想は施設やスペースを一部の地域に集約させるだけではなく、コミュニティー形成の役割も担っているのだなと感じました。
ファブラボ仙台も周辺のアートスペースや企業さん・クリエイターさんともっと密な関係を築き、みなさんの活動を支援するとともに、ものづくり環境の向上に協力出来ればと思います。
次回はFabLab浜松編です!