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2014.12.28

【マテリアルプロジェクト】手すき和紙工房 潮紙さんでの紙漉実習(4)

こんにちは、スタッフ小野寺です!

これまで3回に渡って紙漉実習の様子をレポートしてきました。
(詳しくはこちらをご覧下さい→第1回:トロロアオイの仕込み編・第2回:紙漉き編・第3回:圧搾〜板干編

 

紙作りの最終工程である乾燥が完了し、できあがった紙がこちらです!実習は45cm×35cmの大きさの枠を使って、6匁(もんめ)くらいの厚みを目指して紙を漉いていきました。(写真の紙は、3枚重ねて乾燥させたものです。)

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和紙の厚さを示すときには、“mm(ミリメートル)”ではなく“匁(もんめ)”という単位を用います。“匁”は重さを表す単位で、1匁=3.75gで計算します。産地によって異なりますが、2×3尺(約60.6cm×90.9cm)サイズの紙を基準として重さを計ることが多いようです。今回漉いた紙は45cm×35cmなので、2×3尺判のおよそ4分の1のサイズです。なので、1枚あたり6匁(3.75g×6=22.5g)÷4=5.5g前後の重さになっているのが理想ということになります。ただ、板干でじっくりと水分を飛ばした場合と乾燥機を使った場合では、紙に含まれる水分量が異なるため、同じ匁数でも紙によって厚みや透け感が異なるのだそうです。

 

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また普通に乾燥させたものだけではなく、せっかくなので“揉み紙”も作ってみました。漉いた紙を、湿った状態で数回シワをつけて乾燥させることで“揉み紙”になります。

 

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普通に乾燥させたものと比べるとサイズはやや小さくなりますが、その分繊維の密度が増し、1面積あたりの表面積が広くなります。そのため、まるで布や皮のように、柔軟性があり丈夫な紙に仕上がります。

 

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実習では、白い紙の他に、楮の黒皮を散らした紙も作らせていただきました。

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細かくちぎった黒皮をトロロアオイに水を加えた溶液に浸し、一晩かけて水分を含ませておきます。そしてそれを楮と一緒に紙に漉き込んでいきます。今回は、楮を流し入れる前に黒川を簾に散らしておく方法と、あらかじめ楮に黒皮を混ぜておく方法の2パターンで漉いていきました。前者の場合は、紙の片面(裏面)にのみ黒皮が漉き込まれ、後者の場合は全体に黒皮が散らされた紙に仕上がります。

 

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どちらの方法も、簀桁を揺すっているうちに一部に寄ってしまったり、漉き舟の中にどんどん流れていってしまったりと、黒皮の扱いにとても苦労しました。この黒皮を散らした紙は現在乾燥中なので仕上がりがとても楽しみです!

 

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今回までの実習では、紙漉きに係わる約30%の工程について取り組ませていただきました。紙漉の実習は今回で終了ですが、年明けにあたらめて、原料となる楮の仕込みについて学ばせていただきます。そちらについてもまた後日レポートさせていただきますのでどうぞお楽しみに!

また、今回制作した紙とデジタル工作機器を使って、紙の加工・作品制作や、紙漉きに使用する道具のプロトタイピングなどを行なっていきます。こちらのプロジェクトについては、スタッフだけでなくぜひみなさんと一緒に取り組んでいけたらなと考えていますので、ご興味のある方、ぜひ参加されたいという方は、スタッフ小野寺までお声掛けくださいね(^o^)!

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