今年の冬からスタッフ小野寺が受講していたFabAcademyについてご紹介している『小野寺のファブアカデ道』。これまで、Week01〜06についてまとめてきました。
前回からかなり間が空いてしまいましたが、今回はWeek07〜10の講義内容についてご紹介します!

– 【小野寺のファブアカデ道/Week01〜03】デジタルファブリケーションの基礎をもう一度

– 【小野寺のファブアカデ道/Week04〜06】はじめての回路設計は山あり谷あり


 

Week04〜10では、大型CNCを使った大きな作品の制作、Week06で制作した回路へのプログラミング、そしてチームでのマシン制作に取り組みました。
– Week07: computer-controlled machining (Mar 9)
– Week08: embedded programming (Mar 16)
– Week09: mechanical design (Mar 30)
− Week10: machine design (Apr 6)

 

【Week07: COMPUTER-CONTROLLED MACHINING】

Week07の課題は「大きいものをつくる!」。
FabAcademyの中で、個人的に最も楽しみだった課題のひとつです。

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今回は、大型CNCミリングマシンを使用して制作をしなければなりません。ですが、あいにくFabLab SENDAIでは大型のマシンを所有していないため、宮城大学 土岐研究室さんにShapeOkoというマシンをお借りしました。このShapeOko、厚さ12mmの板もゴリゴリ削る優れものです。

課題では、立って作業をするのにちょうどいい、テーブルに置けるちゃぶ台をつくることに。まずは、元のデータを3DCADソフトで作成してから、ShapeOko用のデータに変換しました。このあたりは他のデジタル工作機器と同じですね。

 

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マシンに素材をセットし、加工設定を行なったら作業開始!
大きな音とともにマシンが作業を進めていき、およそ1時間ほどで全てのパーツのカットが完了しました。

 

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カットが完了したらいよいよ組み立てですが、せっかくなので全て拭き漆(ふきうるし)で仕上げることに。

 

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そして完成したものがこちらです!朱漆と生漆を1回ずつ塗り込んだだけなのですが、どうですかこのツヤ!元々はただの針葉樹合板だったのに、やっぱり仕上げに手をかけるとこんなにも印象が変わるんですね。

大きなものを作ることが本来の目的ではありましたが、それ以上に、仕上げの大切さを痛感した課題でした。

 

【Week08: EMBEDDED PROGRAMMING】

Week08では、いよいよWeek06で制作した基板にプログラムを書き込むことに。

01-2まずはPCと基板をつなぐためにFTDIケーブルというものを使用するのですが、ラインごとに電源や0Vのピンに正確につながないと基板がダメになってしまうとのこと。そんなこと言われたって、どこに何を挿せばいいか分からないっつーの!ということで、パッと見て分かりやすくするために、基板そのものに色を塗ってみました。なんだかちょっとかわいい!

 

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そして、Week04で制作したFabISPを通じ、サンプルプログラムを送ります。このプログラムは、キーボードから一文字入力すると、PCに表示された文字列に一文字ずつ足されてくというもの。きちんと動いたことは動いたのですが、達成感はいまいち。

ただ、今回の課題はそれだけではなく、自分でもコードをいじって、基板にのせたLEDを反応させなければいけません。でもただLEDをチカチカさせてもなぁ…ということで、サンプルプログラムとLEDの点滅を組み合わせて、ちょっとかわいい基板をつくることにしました。

 

@fablabsendai

できたものがこちらです!LEDには3Dプリントしたカラーコーン型のキャップをかぶせました。正しい文字を入力すると、カラーコーン喜んでピカピカ光ります。かわいい!

 

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左がWeek06で制作した基板で、右がそれをちょっとアレンジしたものです。写真の撮り方も少し違いますが、カラーリングしたり上にパーツを乗せるだけでこんなにもワクワク感と可愛さが違うんですね〜!
ただ回路を設計するのはつまらないけど、こうやってデコレーションするのはなかなか楽しい!徐々に自分なりの電子工作との向き合い方が分かってきたような気がします。

 

【Week09: MECHANICAL DESIGN, MACHINE DESIGN】, 【Week10: MACHINE PRESENTATIONS】

Week09,10では、FabAcademy本部から配布されるステッピングモーターを使用し、各ラボの受講者でチームを組みマシンのデザイン・制作を行ないました。しかしながら、仙台の受講者は私だけだったので、スタッフ大網、ユーザーの山下さんとの3人チームでチャレンジすることに。

 

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なるべくポップなものを作りたい!ということで色々アイディア出した結果、『大根の自動皮むき器』を作ることに決定!
作業は大網、山下さんのプログラム班と、小野寺のメカデザイン班に分かれて進めました。

 

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今回はとにかくポップに、おもちゃっぽく仕上げたいと思い、マシンの筐体はフル3Dプリントで仕上げることに。まずは3DCADでモデリングをし、パーツごとに3Dプリンタで出力していきます。

 

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組み立て作業はプラモデルのようで楽しいのですが、データ上では問題が無くても、実際はうまくかみ合わないことが多いので終始ドキドキでした。

 

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組み立てが完了し大根を実際に装着してみると、その重みにマシンが耐えられなかったり、カッターが大根にうまく当たらなかったりと問題が多発…。投げ出したい気持ちをグッと堪えて、ひとつひとつデザインを修正し、解決していきます。

 

そして、大の大人3人が2週間かけて制作した、大根の自動皮むき器『CON-SIDER』がこちらです!

動画をご覧いただくとお分かりになるかと思うのですが、もうここまでくると何をやっても面白く感じてしまうんですね。モーターで土台が動いても面白いし、大根が回転しても面白い。いま見ても笑ってしまいます。はー本当にできてよかった!

こちらのページにもマシンの情報がまとめてありますのでぜひご覧ください!
FABLAB SENDAI – MACHINE2016


 

今回もなかなかハードな課題ばかりでしたが、なかでもやっぱりマシンデザインの課題は強烈でした。普段であれば絶対に作らないようなマシンでしたが、こういった一見無駄に見えるものを全力でつくるのほど楽しいことはないなと改めて実感しました!